【雑記】居酒屋談議レベルで北朝鮮有事を想像してみる


またまた政治的な話で恐縮ですが、何やら近所がキナ臭くなってまいりました。いや、以前から火薬の匂いはプンプンしてましたけどね……。ここに来て「米軍が北朝鮮に軍事行動を起こすのでは?」的な報道が増えてきましたが、どうなんでしょうか? 事が起これば日本も影響を受けること必至ですので心配です。伝えられる報道を基にしながらド素人が浅い考察をしてみたいと思います。

※筆者は単なるシケたおっさんで特別な情報源など皆無な一般人ですので、単なる居酒屋談議レベルの話に過ぎませんので御了承下さい。

突然の大使帰任から遡ってみる

日本の強い意志を示すためとして国民からも広く支持されていた駐韓大使の一時帰国でしたが、突如として帰任することが発表されました。

★参照リンク:政府 一時帰国の駐韓大使をあす戻す方針 | NHKニュース
〔NHK〕

「え、このタイミングで? あいつら撤去に向けた行動を何もしていないじゃん?」と思ったのですが、上記記事内に菅官房長官の記者会見コメントも掲載されていました。

菅官房長官は「韓国で極めて政情が不安な中において、選挙戦が行われようしている。そうした全体を考えた時にやはり邦人保護を考えることも当然、必要だと判断した(中略)」と述べました。
〔上記記事より引用〕

「邦人保護を考える」…? この文脈では韓国の大統領選挙での混乱を想定してのコメントと考えられますが、「大統領選だからといって邦人に危害が及ぶような混乱が起こるもんかね?」という印象がします。ん~、ひょっとするともっと大きな事態も想定しているのかな~?と穿った考え方をしてしまうのは卑屈ですかね? ちなみに、私は普段陰謀論的なモノにはあまり関心がありません。

このコメントだけなら、「まぁ日本政府はいつも慎重なモンだし」という程度ですが、この報道以前に伝わって来たニュースが影を落とします。

★参照リンク:北朝鮮への軍事行動「選択肢のうち」米国務長官が板門店視察後に
〔AFPBB〕

レックス・ティラーソン米国務長官は17日、(中略)北朝鮮に対する軍事行動も「選択肢の一つ」だと述べた。米国の北朝鮮政策の大きな転換を示唆する強い発言として受け止められている。
〔上記記事より引用〕

★参照リンク:北朝鮮核問題、米単独で対処も トランプ大統領が中国けん制
〔AFPBB〕

ドナルド・トランプ米大統領は2日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のインタビューで、北朝鮮の核開発問題について、中国が解決に消極的であれば米国は単独での対処も辞さないと警告した。
〔上記記事より引用〕

ヤル気満々ですね、アメリカ。

本気でやりかねないトランプの事情?

まぁ、北朝鮮への警告ってのはトランプ大統領以前からも何度となく発せられてきましたよね。そして、結局のところ何も起こらなかった。今回もそうなる公算は充分あるでしょう。

ただ、これまでの警告と比べて語調が強くなっているのは明らか。
ティラーソン国務長官は上記発言の前日には「北朝鮮を非核化するための過去20年におよぶ取り組みは失敗だった」と20年来の長きに渡る政策を失敗と断定する発言をしています。その上で「軍事行動も選択肢のうち」と。さらにトランプ大統領の発言に至っては、中国が協力しなければという前提条件は付きますが、「アメリカ単独で行動を起こす」と明言しています。ここまで強く明確に意思を表明した警告は初めてではないでしょうか?

その背景には、当然のことながら北朝鮮の核弾頭および長距離弾道ミサイルの脅威が増大したことが挙げられます。核実験の実施や度重なるミサイル発射。真偽はともかく潜水艦からの発射実験成功という報道もありましたしね。特に潜水艦に対する脅威をアメリカが感じていることは下記報道からも判ります。

★参照リンク:日米韓、対潜水艦で初の共同訓練 北朝鮮けん制
〔日本経済新聞〕

そして、もう一つトランプ大統領が本気で決断しかねないと思う理由は、アメリカ国内の事情です。

★参照リンク:トランプ米大統領、共和党議員も批判-オバマケア代替案撤回
〔Bloomberg〕

トランプ米大統領は、医療保険制度改革法(オバマケア)の撤廃・代替案の採決断念と撤回を迫られたことで24日に民主党議員を非難したのに続き、26日には共和党指導部や同案に反対したグループなどに批判の矛先を向けた。
〔上記記事より引用〕

選挙戦中から口酸っぱくオバマ前大統領の政策を非難して槍玉に上げていたオバマケア。そして、自身の就任当初の目玉政策だったはずの法案が味方共和党内からの反対も受けて撤回となってしまいました。

鳴り物入りで大統領になったは良いものの、就任時から閣僚予定者がボロボロ辞退&辞任し、おまけに肝心の政策も初手から躓き。本人としてはかなり行き詰まりを感じている可能性はあるのではないでしょうか?

そういった時、為政者が往々にして執る手段が外交での一発逆転政策ですね。外敵をターゲットにして国民の不満を逸らすというヤツ。日本もよくやられますよね~、特定の連中に! そして、アメリカの場合、その圧倒的かつ強大な軍事力を実際に用いるケースが多々見られます。イラク然りアフガン然り…。

放置しておけば間違いなく益々脅威となっていく北朝鮮の核&ミサイル開発、そして国内政治行き詰まりのタイミング。ここいらで何か動きがあっても不思議ではない状況と言えるのではないでしょうか?

実際にアメリカは軍事行動を起こせるか?

先述の通り、このタイミングでアメリカが何らかのアクションを起こす動機はありそうです。しかし、実際に軍事行動を起こせるでしょうか? そして、起こすとしたらどんな方法があり得るのでしょうか? そこら辺について割と突っ込んだ記事(コラム)がロイターに上がってました。

★参照リンク:コラム:トランプ大統領、北朝鮮に「禁断のカード」切るか
〔ロイター〕

米国政府がさらに強く出るとすれば、最も可能性が高い行動は、北朝鮮のミサイル・核兵器関連とみられる施設に対する、奇襲による空爆だろう。それも圧倒的な規模で行なわれることが望ましい。
〔上記記事より引用〕

奇襲による空爆。アメリカ軍の常套戦術ですね。上記記事内ではB2ステルス爆撃機や同じくステルスのF22ラプターなどを用いての空爆を想定しています。

B2爆撃機


F-22ラプター


しかし、結果については悲観的です。

多くの専門家は、こうした攻撃によっても多くの施設が無傷で残ってしまい、想定される報復が悲惨な結果をもたらすと考えている。
〔上記記事より引用〕

ちなみに「想定される報復」とは
☆日本やグアムなどにある域内の米軍基地にミサイル攻撃
☆韓国に対して圧倒的な砲撃を浴びせる

としています。

さらに嫌~なことに、

北朝鮮が自国のミサイルと弾頭が狙われていると考えた場合、先手を打って発射してくる恐れがある。標的として最も可能性が高いのは日本だろう。
〔上記記事より引用〕

とも。
ちなみにBBCの報道を伝えるJ-CASTニュースの記事によると、日本国内で狙われるのは米軍の岩国基地であろうとのこと。

★参照リンク:トランプ氏、北朝鮮強硬発言で矢面となる在日米軍 BBC「北の標的は岩国基地」
〔J-CASTニュース〕

ロイターの記事に戻りましょう。
悲惨な報復をもたらす可能性のある空爆ではなく、特殊部隊による北朝鮮体制上層部の抹殺を図る可能性も示唆しています。

韓国の聯合ニュースによれば、今月の演習には米海軍特殊部隊シールズの「チーム6」も参加している。2011年にアルカイダの指導者だったオサマ・ビンラディン容疑者の暗殺を実行した部隊だ。引用された韓国軍幹部の発言によれば、チーム6は韓国側特殊部隊とともに、北朝鮮首脳陣に対する攻撃シミュレーションに取り組んでいるという。
〔上記記事より引用〕

しかし、この方法についても記事では北朝鮮の防空網と厳重な警護を理由に挙げて悲観的な見方をしています。ということで、この記事によればアメリカの軍事行動はあまり芳しくない結果に終わりそうですね……。そして、それは日本の被害に直結することでもあるので、他人事ではなく心配になります。

カギを握るのはやはり中国か? 米中の本気の対決@首脳会談

軍事行動という選択肢も厳しいとなれば、結局、今回もアメリカは何もしないのでしょうか? 先ほどのロイターの記事の最後では、

何もやらないままでは、さらに悲惨なものとなるかもしれない将来の紛争を招いたと、非難されることになるかもしれない。
〔上記記事より引用〕

と締めています。
確かに、放置しておけば核弾頭の小型化&ミサイルの射程距離延長&精度の向上など、時間を置けば置くほど状況が悪化するのは明白。加えて、大統領として何らかの成果を上げなければならない自身の状況。とくれば、今週(現地時間6日~7日)に予定されている米中首脳会談は初顔合わせながら真剣勝負になるのは必然です。先に挙げた国務長官や大統領の発言は、首脳会談に向けたかなり強めのジャブだったと言えるでしょう。

『北朝鮮の手綱を締めるよう中国に依頼するアメリカ』という構図は以前からと変わりありません。北朝鮮が好き勝手に暴れまわることは、中国にとってはアメリカに対する外交カードの価値を高めてくれることに過ぎなかったと思われます。なにせ「北朝鮮に言うことを聞かせられるのは自分たちだけ」という自負がありますからね。中国としては今回の首脳会談でもそのカードを有効に使って優位に立ちたいと考えているでしょう。

しかし、今回のアメリカは完全ガチ態勢で臨むはずであり、場合によっては「一つの中国」の原則を破棄するというカードを持ち出す可能性すらあるのではないでしょうか? それぐらいの本気対決になるのではと個人的には大注目です。

朝鮮半島を巡る両者のスタンスを整理

今回の本気首脳会談で北朝鮮に対して何らかの合意が得られる可能性はあるのでしょうか? ここでアメリカと中国の朝鮮半島を巡る立場を完全主観&憶測で整理してみましょう。

それぞれにとっての理想的未来・現実的未来・最悪の未来をイメージしてみました。

アメリカにとっての理想的未来は一応「韓国による半島統一(?付き)」としてみましたが、実際にアメリカがそれに向けて行動(軍事行動)を起こす気は全く無いと思われるので、実質的には北朝鮮の核の脅威さえ排除出来れば現状維持こそが理想というところかと。

一方の中国にとっても実質的には現状維持が理想と言えるかも知れません。もちろん、覇権主義を強めている中国ですので「あわよくば」という野心は持っているでしょう。しかし、かといって中国自身が主導的立場に立って独立国家の侵略を行うまでの覚悟は無いでしょう。経済分野での失墜を招き、それが自身の政情不安をもたらすことは確実ですから。さらにロシアが指をくわえて見ているはずがないという事情もあります。

ということで、両者にとって現状を維持することが共通の理想状態と言えるでしょう。さらに、北朝鮮の暴発が両者にとって危険であることも共通点。アメリカの忍耐が限界に近付きつつある今、これ以上北朝鮮が度を越した行動に出ることは中国にとっても避けたいはずだからです。

さすがにアメリカが北朝鮮に侵攻して民主国家を樹立するなんてことはあり得ないと思われますが、台湾を国家として認定して軍事力を駐留させるという脅しに出る可能性はあるのではないでしょうか? そして、それは中国にとっては絶対に避けなければならないこと。

よって、首脳会談の結果、北朝鮮を中国が本気で押さえにかかるという方向で合意が生まれる可能性はあると思われます。

中国の本気とは…?

金正男氏殺害事件を機に、中国は北朝鮮産石炭の輸入を禁止しました。
輸入を禁止? それってペナルティになるの? という感じでしたが、報道によると北朝鮮は石炭輸出によって中国経由で外貨を稼いでいるらしいので、北朝鮮にとっては結構痛手だとか。ただし、既に切ってしまっているカードだけに、更なる締め付けには使えません。北朝鮮は食料品を中国から大量に輸入していると思われますが、さすがにそれを止めるのは人道的見地から出来ない。

となると…?
ここからは単なる妄想のレベルになりますが、中国による北朝鮮国家転覆からの傀儡政権の樹立という可能性も起こり得るのではないかと。

なにせ考えてみれば、中国にとってはそれこそがベスト・オブ・ベストな結末な訳ですから。38度線以北を自国の安全圏として確保しつつ、しかも従順で言うことを聞く政権にすげ変える。自国に大量の核兵器を保有する中国としては北朝鮮に核兵器を置いておく必要は無いので、アメリカの怒りを鎮めるためにそれらを廃棄。かくして、半島の現状維持は保たれる。しかも、確実に中国の支配権を強めた状態で。

仮にそうなったとしたら、狂気の独裁者の圧政下にあった人々の暮らしも多少は良くなる…と言えるのかなぁ? 常識的に考えれば、支配下に置いた中国が国力増大に向けた施策を打つだろうし、非常識な政権下にある現状よりはマシになるのではないでしょうか?

ゴールはあるのか?

前項は完全なる妄想として置いておくにしても、今回の首脳会談に注目せざるを得ないことに変わりはありません。

強権政治・恐怖政治の独裁国家が直ぐ近くにあり、しかも着実に大量破壊兵器保有に向けて動いているという事実。その状況を打破する主体的な役割を担うポジションに日本が居ないというのが若干歯がゆくもありますが、平和が保たれたまま恒久的な解決に向けた方向に事態が動くことを期待します。上手くまとめられませんが、これにて。

あ、最後に「自衛のために核兵器を開発する」とか言っている某独裁者に一言。

今さらアメリカが君の国に攻め入る訳ねーだろ!
資源も産業も何も無い土地に!
むしろ中国&ロシアの方が歴史的にもヤベェだろ!!