《おっさん回顧録》米米CLUBと石井竜也 エンターテイナーの興亡:才能と金と人間関係?

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例によってYouTube界隈をうろついていた折に、ふと「そういや米米CLUBって解散したんだっけ?」と思い当たってWikipediaを見てみたところ、若かりし頃には好きでよく聴いていたバンドにも関わらず成り立ちとか中の人たちのことを全く知らなかったことを実感したので、御同類の方向けに記したいと思います。

※訂正(2016.03.16)
「ハプスブルグ家」を「メディチ家」に訂正。学の無さがバレますなぁ…。

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若かりし頃=J-Pop黄金時代

1969年生まれの筆者にとって、自分で稼いだお金を自由に好きな物に消費できるようになったのが80年代末~90年代初頭ぐらい。バブルの浮ついた空気真っ盛りで、「イカ天」などを経て日本の音楽業界がとても盛り上がっていた時代でした。

米米CLUBを好きになった経緯は忘れましたが、多分友達から借りたCDとかがきっかけでしょうね。
入口は『sure dance』と『浪漫飛行』だったかと。

★浪漫飛行


この曲は今聴いても名曲。ついでに、このJALのキャンペーンCMも時代を象徴するCMとして懐かしい感がありますね。

個人的にはそんなに好きではなかったけど、『Shake Hip!』も当時の米米CLUBの代表曲の一つ。

★Shake Hip!

当時はサザンやユーミン等の以前からのビッグネーム・アーティストたちに加え、ZARDやらWANDSやらB’zやら新しいアーティストたちがドンドン人気を博していった華やかな時代! かつてハプスブルグ家 メディチ家がルネッサンスを支えたのと同様、やはり芸術&文化の隆盛ってのは経済と連動しているんだな~というのを現在の状況を踏まえると強く実感しますね。

CDやDVDが飛ぶように売れる+ライブも盛況という状況で音楽産業がとにかく潤っていたおかげで様々な方向性のアーティストたちに世に出る機会が与えられていたという。芸術&文化を取り巻く状況としては非常に好都合な時代でした。

この頃は「日本の漫画&ゲーム&音楽という3つの産業は未来永劫栄えるんだろうなぁ~」とか考えていたのが懐かしい。週刊ジャンプが600万部を超え、任天堂・SEGA・SONYが世界を制し、ミリオンセラーが当たり前と化していた時代。

どうしてこうなった……。( ´Д`)ノ~バイバイ

米米CLUBというバンドの特異性

さてさて、そんな華やかな音楽産業の中にあっても米米CLUBは他のアーティストたちとは一線を画す特異性がありました。※個人の感想です。

まずはそのキャラクター。
フロントにはコテコテのホストみたいなカールスモーキー石井と意味不明なキャラクターのジェームス小野田。特にジェームスの意味がサッパリ解らんかったわ…。

カールスモーキー石井(石井竜也)

カールスモーキー石井(石井竜也)

そして着ぐるみチックな衣装で踊り狂うシュークリームシュの2人とホーンセクションであるビッグ・ホーンズ・ビーも含め、やたら大人数でワチャワチャ感が凄かった点は明らかに当時の他アーティストたちとは異なっていました。

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本分である音楽も特異!
『浪漫飛行』に代表される綺麗な流れるようなメロディーのポップチューンもあれば、『Shake Hip!』みたいなスカ&ファンク的な曲もあるなど多様性に富んだ楽曲の印象。

★I・CAN・BE


カッコイイ! そしてダンサブル!(^-^)/
な曲もあれば、

★TIME STOP


しっとりと聴かせる美しいメロディーのバラードも!
といったように、その多様なキャラクターを活かした多様な音楽性を発揮していたバンドでした。

濃いキャラたちによるワチャワチャ感と多様性のある音楽を持つバンドだけに、ライブが盛り上がるのは当然。CD音源で聴かせるだけでなくライブバンドとしても傑出していたという点も米米CLUBの特異点(と言うか特徴)の一つに挙げましょう。

★2much 2ist

大がかりなセットを組み、ド派手かつ奇抜な衣装で歌い踊り、MCも面白い!
以前、全盛時のライブDVD(当時はLDだった記憶?)を複数枚観たことがあるのですが、いずれも単なるアーティストの “コンサート” と言うよりは “一大エンターテイメント” と呼ぶに相応しい内容でした。そう、米米CLUBはキャラ&音楽性&パフォーマンスを備えた “エンターテイナー” だったと言えるでしょう。

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更なる特異点として、いわゆる芸能事務所に所属せず(レコード会社とは契約)に活動していたという点も。

★参照リンク:米米CLUB
〔Wikipedia〕

最近の某アイドルによる事務所離脱騒動を見ても判る通り、芸能事務所の強大な支配下にある日本の芸能産業に於いて、その支配に属さないバンドが大きな成功を収めていたというのは現在から見てもかなり特異なケースかと。だが逆に、「事務所による支配を免れたからこそ、米米CLUBは多様性に富んでいた」と言えると思いますね。

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多様性の源・石井竜也

さて、そんな様々な特異点を持ったエンターテイナーであった米米CLUBですが、その源と言っても過言ではないのがボーカルとしてバンドの顔を務めていた石井竜也の存在でしょう。

上記Wikipediaページで知って驚いたのが、米米CLUBの楽曲の大半を石井氏が作詞作曲していただけに留まらず、ライブのセットや衣装まで石井氏が発案&デザイン&構成等をしていたということ。更に驚いたのが、バンドの成り立ちとして文化学院という専修学校の映研サークルから生まれたということ。

これ、凄くないですか?
セットや衣装は映画と関連性が無きにしも非ずだから解らなくはないけど(充分凄いのは当然として)、あれだけ多様性に富んだ楽曲の数々を映画研究サークルに居た人間が作ったなんて! なんちゅうマルチな才能なんだろう!!

もっとも、文化学院という学校には音楽系の学科もあったようなので、そうなのかと思いきや、

★参照リンク:文化学院
〔Wikipedia〕

石井氏は美術科(油絵専攻)の卒業だとか。

★参照リンク:石井竜也
〔Wikipedia〕

油絵を専攻しながら映画研究サークルに所属していた人があれだけの(数&クオリティー&多様性の)楽曲を作るなんて! 逆に「何で油絵を専攻してたんですか?」と問いたいレベルですわ。

更に凄いのは歌も上手いこと!
ねっとりとした癖のある歌い方ではあるものの、伸びやかで声量も充分。
もちろん音をハズすこともなく、喋りっ放し&踊りっ放しのライブでも最後まで歌い上げる能力。歌手としてだけで見ても凄い才能だな~と凡人中の凡人からすれば思う訳ですよ。

加えて特筆したいのが、石井氏のトークの面白さ。
筆者はコサキン小堺一機氏と関根 勤氏によるラジオ番組)のリスナーだった訳ですが、その番組に石井氏がカールスモーキー石井としてゲスト出演されたことがありまして。その時のトークの面白さと言ったら! 「子供時代にひよこの足をひもで結んでネックレスにしてた」とか(現在だったら「動物虐待だ!」とヒステリックに騒ぎだす連中が湧きそうですが)本当だかフィクションだか判らないネタでバカ笑いした覚えがあります。コサキンという番組は独特の笑いに特化していたので大半のゲストはその空気に馴染めず終わるのですが、石井氏出演回は全ゲスト出演回の中で断トツに面白かったと個人的には思います。

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マルチな才能がバンド解散の引き金に?

米米CLUBが一度解散していたということも今回初めて知ったことの一つ。

これまではバンド活動を中心に行われて来た石井のアーティスト活動が、映画制作や個展といった公の場に移っていった。
〔「米米CLUB」Wikipediaより引用〕

石井氏がバンドではなく個人としてのアーティスト活動に軸足を移す

時を同じくして、これまでバンド名表記だった作詞作曲等のクレジットが個人名表記になる

バンドメンバー脱退

バンドの求心力低下

石井氏が映画を製作するも興業的に失敗

バンドの維持が困難に

解散

という流れでしょうか。
まぁ、言い換えれば「金が人間関係を壊した」ってことですかね?

石井氏のマルチな才能が故にバンド解散に繋がったとすると皮肉なもんですね。
映研に所属していたという事実から推測するに、ひょっとすると一番やりたかったことが映画製作だったのかも知れないと考えると、ますます皮肉的です。

逆に他メンバーの気持ちも理解出来ますしね。
正直なところ、筆者自身も様々な個人アーティスト活動を始めて以降の石井氏には共感出来なかった部分もありますし。なんか好きだったバンドのボーカルを辞めて “文化人” になってしまった感があって。

ただ、様々なモノをクリエイトする才能に恵まれた人が「様々なモノを作りたい!」という欲求を持つのは当然のことなので、バンドを好きだった人間からすると残念至極ではありますが、「バンド解散はやむを得ない必然的な出来事だったのかな~」という感じですかね。

最後にもう一つ今回初めて知ったこと。
一度解散した米米CLUBが復活して現在も活動を続けているらしいこと!
それも、解散前に脱退したメンバーも再加入して!
(^-^)/

原点に戻って、米米CLUBならではの良い曲をたくさん聴かせて欲しいですね!!

ところで、『2much 2ist』は何故どのアルバムにも収録されていないのでしょうか? iTunesでも買えないし。間違いなく良曲だと思うんですけど。

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コメント

  1. 古米 より:

    はじめまして、米米CLUBをググっていてたどり着きました。
    長年ファンなので当たり前のものとして見てしまってますが、確かに改めて考えると石井氏の才能の幅広さって凄いなと思います。ついでに(?)容姿にも恵まれてますしね。

    2much2istはアルバムK2Cに付属の8cmCDに収録されていますよ。7ツアーの表題3曲を収録したボーナストラック的CDだったと記憶しています。

  2. tomoskavic より:

    >古米様
    こんな過疎ブログへの御来訪&コメント誠にありがとうございます!

    私もこのエントリーを書くにあたって大いに驚きました。凄いですよねぇ~。
    文字通りのマルチな才能。羨ましい限りです。

    2much2ist情報ありがとうございます!
    ボーナストラックだったんですか! じゃあ、入手は難しそうですね…。中古レコード屋を周るかヤフオクでしょうかね。米米CLUBらしいノリの良曲だけに再販しないのはもったいない感がありますが。

  3. コサキンは怪傑アドレナリン時代が一番好き より:

    初めまして。元・米米ファン&コサキンリスナーです。
    YouTubeのコサキンの動画を聴かせていただきました。
    リスナーになる前の放送ばかりだったので、新鮮で楽しかったです。
    実は、コサキンリスナーになったきっかけが米米CLUBがゲストの回(ひよこのネックレスの話の時)だったので、個人的にはこのような記事は歓喜もので懐かしくなりました。
    ちなみに、その次に石井さんが来られた回(確かひとみと悦子が発売された頃)に質問ハガキを送ったら採用されて、ムックンの顔が書いてあるTシャツやTBSのグッズを貰いました(笑)

  4. tomoskavic より:

    >コサキンは怪傑アドレナリン時代が一番好き様
    御来訪&コメント誠にありがとうございます!

    おお! あの伝説のゲスト回がきっかけですか!? あの回は衝撃的でしたからねw
    私もあのゲスト回以前より米米CLUB好きだったのですが、石井さんのトークは聞いたことが無かったのでビックリしました。「うわ、こんなトークが面白い人だったのか!?」という感じで。コサキンとの相性もバッチリでしたしね。

    ハガキ採用&グッズゲット羨ましい限りです!
    未確認なのですが、ひょっとしたら石井さんゲスト回も録音してある可能性がありますので、今後もYouTubeにてお楽しみ頂けますと幸いです。(無かったらゴメンなさい)

  5. コサキンは怪傑アドレナリン時代が一番好き より:

    ブログ主様、返信ありがとうございます。

    米米CLUBはとっくの昔にファンを卒業してしまいましたが(苦笑)、当時の放送を聴いたら懐かしくて悶えてしまうかも知れません。

    私は未だにコサキンロスで時々無性にコサキンが聴きたくなる時があるのですが、録音したテープやMDを処分してしまったので聴けずじまい…。
    なのでブログ主様が羨ましいです。
    何でもいいのでまたYouTubeにうPしてくださると嬉しいです。
    気長にお待ちしております。

  6. tomoskavic より:

    >コサキンは怪傑アドレナリン時代が一番好き様
    またまたコメント頂きましてありがとうございます!

    無性に聞きたくなる時…、わかります!
    大笑いしたネタとか今だに覚えてたりしますもんね。
    青春時代のノスタルジーと重なって、色あせない思い出って感じですかね?

    また、嬉しいお言葉頂きまして重ねて御礼申し上げます。
    楽しみに待って下さっている方がいらっしゃるとなれば、ペースを上げて定期的に公開していかねばなりませんね!(かねがねそのつもりではいるのですが……)
    私のアーカイブはそんなに多い訳ではないので恐縮ですが、手元に有るモノは全てうpしていきたいと思っておりますので引き続きお楽しみ頂ければ幸いです!!